ゴルフ保険が適用されない？ 失敗例に学ぶプレイ中の注意点
ゴルフに熱心な人でもなかなか経験しないのが、ホールインワンやアルバトロスですよね。
実際に達成したという人はあまりいません。とは言うものの、可能性がないわけではありません。
そこで注意が必要なのが保険の支払い条件です。
ホールインワンを達成しても、保険金が支払われないケースがあります。なぜ保険金が支払われなかったのでしょうか？
ここでは、保険が適用されなかった実際の例と、適用されるための注意点をご紹介します。
保険金が適用されなかった例
平日に休みを取ったAさんは、キャディをつけずに友人と二人でコースを廻っていました。
プレイ当日は、平日のため先にも後にもプレイする組は見当たらず、気兼ねなくゴルフを楽しんでいました。すると、前半の9ホールも終盤に差し掛かるあるコースでAさんはホールインワンを達成したのです。
ホールインワンを二人で歓喜していたのも束の間、昼食で保険会社に問い合わせると、「お客様のケースですと保険金が支払いは難しい」と言われてしまったのです。
保険が適用されなかったポイント
先ほどの2人は、ホールインワンを達成したのは初めてでした。
そのため、ホールインワンを証明書の内容を知らなかったというのが、一番のミスと言えます。保険が適用されなかったのは以下の理由です。
（1）キャディがいなかった
保険の適用には証明書に以下の人の署名と捺印が必要です。
・一緒にプレイしていた人の捺印
・ゴルフ場の支配人
・キャディ
Aさんは友人と二人で回っていたため当然キャディはいません。
（2）他にプレイを目撃した人がいなかった
キャディがいない場合は「ゴルフ場を利用していて、Aさんのプレイを目撃した人がいるかどうか？」を保険会社に尋ねられます。
しかし、Aさんがプレイしていたのは平日のためゴルフ場は空いており、そのプレイを目撃した人は友人以外にいません。
（3）映像として記録していなかった
周りに目撃者がいないとなると、保険会社から「ビデオなどで撮影はしていませんでしたか？」と質問されます。
通常初心者のゴルフフォームチェックであればビデオ撮影をすることはありますが、二人は十分に経験を積んでおりビデオを回すこともしていません。
以上の点で保険の支払いは困難と判断されてしまったのです。
保険の支払いには証明書が必要
他の災害保険や傷害保険の場合、怪我人や損壊したものが存在しているのですが、ゴルフ保険のホールインワンなどの場合は物証として存在していません。そのため「実際にあったかどうか？」を証明することが必要になるのです。
そこで、保険会社に提出するのが証明書であり、証明書を有効なものにするために必要なのが証人の署名と捺印というわけです。
証明書が有効になるケース
保険会社に提出する証明書ですが、やはり一番手っ取り早いのが「キャディと回る」ということです。
ですが、キャディを連れていなくても次の要件を満たしていれば保険が適用されます。
・ゴルフ場の使用人やスタッフが目撃し、その人から署名または記名捺印された証明書が得られた場合
・会員となっているゴルフ場が主催または共催した公式競技中にてホールインワン等を達成。その競技の参加者や競技委員が目撃していて、署名または記名捺印された証明書が得られた場合
・日時や場所、ゴルファーの個別確認ができ、第一打からカップインまでが連続して記録できている映像がある場合
・同伴競技者以外の第三者が見ており、その人から署名または記名捺印された証明書が得られた場合
（第三者……前後のプレイヤー、ゴルフ場を担当する造園業者や飲食料運搬業者など）
もしもの時の対策に？！
最近ではスマホで動画撮影も簡単です。スマホの動画が有効かどうかは保険会社によって異なる場合がありますが、もしスマホによる撮影が証明として有効という場合は以下の点に注意して撮影しましょう。
・打つ前にプレイヤーの顔が写っている
・打つ前にコースの全体が映っている
・打つ時からカップインまでがカットされずに写っている
最近ではセルフでプレイする方のために、コースにビデオカメラが設置されているゴルフ場もありますので、キャディと回らないときはそういったところを積極的に使用してみるというのも対策になりますよ。
ホールインワンやアルバトロスは、お祝い事で保険が必要になる珍しいケースです。
保険が適用されなければ、祝杯が一転して暗い飲み会となるかもしれません。
せっかくの保険が無駄にならないように注意しましょう。
