【ゴルフ場あるある】人にボールを当ててしまった時の対処法
野外のスポーツであるゴルフにとって、思わぬアクシデントは付きものです。
その1つが、打ったボールが他人に当たってしまうという打球事故です。
ゴルフ場は限られたスペースのため、多くの方が同時にプレーしています。
同じグループの方だけではなく、前後のグループの方々にも注意してプレーする必要があるのです。
今回は、人にボールを当ててしまった時の対処法と打球事故を避けるマナーについて紹介します。
ゴルフ場でよくある打球事故
ゴルフ場の打球事故というのは案外多く発生しています。2001年、西日本にある158ヵ所のゴルフ場で発生した事故件数は466件です。
全国にゴルフ場が2000以上あることから、単純計算でおよそ6000件もの事故が発生している可能性があります。
一般的にドライバーで打ったボールの初速は、時速200km以上出ています。
10トンの衝撃に耐えられる硬い玉がプロ野球選手の投げる球よりも速く飛んでくるのです。
当然一歩間違えば大ケガに繋がります。
他人にぶつけてしまったら?
気を付けてプレーしていたけど、実際に他人にボールを当ててしまったときはどうするか。
とにかくボールが当たった人の容体を速やかに確認し、誠意が伝わるように謝罪しましょう。
相手がかすり傷程度だったとしても、ゴルフ場のスタッフに報告しておくことが大事です。
相手側への治療費などの賠償金が発生した際、その費用を保険で補填するためにはゴルフ場に「事故証明書」を発行してもらう必要があります。
事故証明書は、ゴルフ場側が事故を認識していないと発行されません。
事故が発生したら直後に連絡を取っておく必要があります。
また相手方がその場に倒れ込むほどの大きな事故になった場合には、ゴルフ場のスタッフに連絡して救急車の手配をしてもらいましょう。
救急車がゴルフコース内に直接入ってくることもあるので、できるだけ正確な場所をスタッフや救急隊員に伝えることが大事です。
打球事故は当人同士の話し合いで解決
打球事故は、基本的には当人同士での話し合いとなります。
ゴルフ保険などに加入している際は、保険会社が手筈を整えてくれます。
大抵の場合は示談で解決することがほとんどなのですが、最悪の場合には訴訟問題になることもあります。
打球事故を避けるマナー
「フォア」の声が絶対不可欠
ショットを打つ方が十分に打球の方向を意識していても、思い通りにいかないものです。
ゴルフには、打球事故を減らすためのマナーがあります。
もし隣のホールに打ちこんでしまった場合は、ボールが地面に到着する前に「フォア(英語で『前方』を意味します)」と叫びます。
フォアという叫び声が聞こえたら、他のホールでプレーする方々が声のする方からボールが飛んでくることが推測できるからです。
フォアの掛け声は、ご自身だけではなく他の方がショットする際にも進んで行ってください。
またご自身がショットする際には「打ちます」と宣言してからプレーすることで、周りの方も注意を払うことができます。
絶対に「打ち込み」はしない
ゴルフのマナーにおいて禁止事項とされる「打ち込み」という危険な行為があります。
新たなホールに到着した際、前のグループに追い付いてしまうことがあります。
前の人たちがコースに残っていて危険なのにも関わらず、ショットをすることを「打ち込み」と言うのです。
特に初心者の方というのは飛距離が安定しません。
コース上に前の組がいる時に「そんなに飛ばないだろう」と勝手に判断し、ショットすることは避けて下さい。
予想外に飛び過ぎて、前の人に当たってしまうということもあります。
以上が、人にボールを当ててしまった時の対処法と打球事故を避けるマナーです。
ショットした際、ボールが思わぬ方向に飛んでいくというのはゴルフの難しさです。
だからといって飛んでいったボールが他人に当たって怪我をさせてしまうと、せっかくの楽しいゴルフが台無しになってしまいます。
ゴルフ保険に加入した上で、ゴルファーとしてのマナーを守りつつプレーしてください。
紳士のスポーツであるゴルフでは、マナーやモラルを守ることも競技者自身の役割なのです。